講演会
「ノルウェーサーモン養殖の経済学」
下記の通り、講演会を開催いたします。
開催案内をダウンロードの上、参加申し込みください。
主催 (一財)東京水産振興会
共催 (一社)漁業情報サービスセンター、(一財)漁港漁場漁村総合研究所、(一社)全国海水養魚協会、全国漁業協同組合連合会、(一社)全国水産技術協会、(一社)大日本水産会、(公社)日本水産資源保護協会、(一社)マリノフォーラム21
日時 2025年7月14日 13時30分〜15時15分
プログラム
司会 長谷成人(東京水産振興会理事/海洋水産技術協議会議長)
1.開会挨拶 渥美雅也(東京水産振興会会長)
2.講演
ノルウェーサーモン養殖の経済学
阿部景太(武蔵大学経済学部 教授)
3.意見交換
開催趣旨
近年、わが国でもサーモン養殖が注目を集め、全国各地でブランドサーモン養殖などの新たな取り組みが始まっています。サーモン養殖先進国であるノルウェーでは、フィヨルドという特殊な地理的環境を活かした海面養殖から始まり、約半世紀にわたる発展の中で数々の技術革新、産業政策、環境課題との調和を経験してきました。その豊富な経験からわが国の水産業界が学べる点は多いと思われます。
(一財)東京水産振興会では専門家である阿部景太教授に「ノルウェーサーモン養殖の経済学」と題した論文をご寄稿いただき、この度、ウェブサイト「水産振興ONLINE」において、
水産振興ウェブ版第649号として公開いたしました。
本講演会は、著者の阿部景太教授より経済学的な視点に基づくノルウェーサーモン養殖業分析の成果などについてご講演いただき、環境と経済のバランスをとった持続可能な発展のための戦略や政策などに関して、わが国の水産業界に資する情報提供を行うことを目的といたします。
講演者紹介
阿部 景太 氏
1986年9月生まれ。兵庫県出身。関西学院大学総合政策学部卒業、北海道大学大学院環境科学院修士課程修了、ブリティッシュコロンビア大学経済学研究科修了(M.A.)、ワシントン大学経済学研究科修了(Ph.D.)。ノルウェー経済高等学院(Norwegian School of Economics)経済学研究科研究員、同応用研究所研究員を経て2022年9月より武蔵大学経済学部准教授、2025年4月から現職。岩手大学農学部客員准教授を兼任。
専門は資源経済学、環境経済学、応用計量経済学。経済学の理論・実証手法を応用して、日本・アメリカ・ノルウェーなどの漁業を対象に漁業者行動や、資源管理政策の効果や影響を経済的・社会的側面から研究している。
北米水産経済学会(NAAFE)最優秀学生論文賞(2017)、日本水産学会論文賞(2022)、環境経済・政策学会奨励賞(2023)。
海洋水産技術協議会主催
進む温暖化と水産業ワークショップ
「ブルーカーボン、魚種変動、洋上風力」
下記の通り、進む温暖化と水産業ワークショップを開催しました。
主催 海洋水産技術協議会
共催 (一財)東京水産振興会、(一社)漁業情報サービスセンター、(一社)全国水産技術協会、(公財)海外漁業協力財団、(一社)海洋水産システム協会、(公財)海洋生物環境研究所、(一財)漁港漁場漁村総合研究所、(一社)水産土木建設技術センター、(公社)日本水産資源保護協会、(一社)マリノフォーラム21
日時 2025年4月7日 14時00分から16時30分
プログラム
1.開会挨拶/趣旨説明 長谷成人(海洋水産技術協議会議長/東京水産振興会理事)
2.講演 司会・黒萩真悟(漁業情報サービスセンター会長)
(1)農林水産省ブルーカーボンプロジェクトの最終成果報告:
藻場のCO2貯留量算定手法と藻場の維持・拡大技術の効果について
堀正和((国研)水産研究・教育機構水産資源研究所沿岸生態系グループ長)
(2)水産物の生産と消費をめぐる動き
和田時夫(海洋水産技術協議会/全国水産技術協会専務理事)
(3)洋上風力発電をめぐる動き
長谷成人
3.意見交換
4.閉会挨拶 川口恭一(海洋水産技術協議会顧問/全国水産技術協会会長)
開催趣旨
気候変動の進行に対して、国連のグテーレス事務総長は地球沸騰化という言葉まで使って危機感を表明しています。それにもかかわらず、各地で戦火はやまず、米国のパリ協定再脱退など、気候変動の抑制・緩和とは逆コースの動きも顕著です。その間にも地球の温暖化は進み、日本の周辺水域は世界の中でも特に水温上昇が激しく、各地で多くの漁業・養殖業の関係者が窮地に立っています。そのような中で、漁業、漁村に新しい価値を生むブルーカーボンをいかに活かすのか、水温上昇の中で生産や消費はどのように変化していくのか、各地で進む洋上風力発電の案件形成に漁業者はどう対処すべきなのか、話題提供をするとともに、温暖化の時代に漁業、漁村がどう立ち向かうべきなのか話し合いたいと思います。
講演者紹介
堀 正和 氏
国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所社会・生態系システム部沿岸生態系暖流域グループ長、東京海洋大学大学院海洋生命資源科学専攻・応用生命科学専攻客員教授。
2003年北海道大学大学院水産科学研究科博士後期課程修了。博士(水産科学)。専門は海洋生態学。沿岸浅海域の藻場を中心にブルーカーボンや生物多様性、気候変動対策等に関する研究を展開。水産分野における関連の政策対応、社会実装等の応用分野まで幅広く対応。ジャパンブルーエコノミー技術研究組合顧問としてカーボンの社会実装にも参画。近著に、「ブルーカーボン:浅海における CO2隔離・貯留とその活用」(2017、桑江氏と共著)など。
和田 時夫 氏
1977年長崎大学水産学部卒業。(国研) 水産研究・教育機構理事、(一社) 漁業情報サービスセンター会長を経て、2023年7月から現職。専門は、マイワシなどの小型浮魚類の資源動態と資源管理。近年は、ICTや再生可能エネルギーを利用した水産業の振興や温暖化対策、ICTやロボット技術の水産資源・海洋調査への応用などにも関心。農学博士(東京大学)。
長谷 成人 氏
1957年生まれ。1981年北大水産卒後水産庁入庁。資源管理推進室長、漁業保険管理官、沿岸沖合課長、漁業調整課長、資源管理部審議官、増殖推進部長、次長等を経て2017年長官。2019年退職。この間ロシア、中国、韓国等との漁業交渉で政府代表。INPFC、NPAFC(カナダ)、宮崎県庁等出向。
現在 (一財)東京水産振興会理事、海洋水産技術協議会代表・議長。