水産振興事業
1. 水産に関する普及啓発事業
(1) 知識・情報の普及啓発事業
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1) 水産行政あるいは水産業界等の各分野の専門家の執筆による『水産振興』等を発行しています。
水産振興の発行
刊行物
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2) 学識経験者、有識者及び業界代表者等による講演会・座談会等を適時開催し、水産に関する知識・情報を広く一般社会へ向けて発信しています。
講演会に関しては、昭和42年に第1回を開催して以来、現在までに100回以上行っています。
講演会・座談会の開催
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3) 水産高等学校等の教育機関に副教材として提供するため全国水産高等学校長協会、文部科学省及び業界団体の協力のもとに、水産ビデオ等を制作しています。
水産映像の制作
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4) 豊海おさかなミュージアムは広く水産全般にわたる情報を発信する場として、豊海センタービル2階で平成24年3月より運営しています。
豊海おさかなミュージアム
(2) 地域活性化支援事業
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1) 漁村地域における様々な活動を応援するため、漁村女性グループを集めたシンポジウムの開催、情報や意見の交換を目的としたネットワークの構築、及び支援方法について検討し、漁村地域の活性化に取り組んでいます。
漁村地域女性グループ活動の支援
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2) 日本の食を支える地域漁業の発展と魚食文化の育成を目的として地域の人々とともに、食と漁の地域活性化シンポジウム を全国各地で開催してきました。
これらの活動を通して、日本の食を支える地域漁業の発展と魚食文化の育成を図っています。
食と漁の地域活性化シンポジウム の開催
(3) 食育事業
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さかなに関する生態・生産流通・食事作り・環境等に関する調査結果に基づいて、さかなを中心とした食育のためのプログラム・教材を作成し、それを用いた「さかな食育」の普及(小中学校等で実施する)とそのための講師の養成を行い、魚食の普及に取り組んでいます。
さかな食育の普及
(4) 沿岸域環境保全事業
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1) 沿岸域の環境保全を目的に、研究者並びに地域の人々と東京湾湾奥部の生物生息環境調査を行っています。
これまでの実績として、東京湾湾奥部の朝潮運河等にてハゼを主体とした生物調査ならびに、地元住民参加のハゼ釣り調査を行い、水棲生物にとって重要な沿岸環境の保全活動に取り組んでいます。
東京湾湾奥部の生物生息環境調査
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2) 内水面における環境保全について、その主要な担い手である内水面漁業協同組合による環境保全や資源保護の活動実態および組合経営を支える遊漁振興に関する実態把握調査を実施しています。
内水面の環境保全に関する調査
2. 調査研究事業
水産物の生産・流通・消費、及び水産業に関する制度・経済問題、並びに水産業界に影響する諸問題等に関する調査研究を実施し、その結果を報告書に取りまとめ、水産関連団体・企業、教育機関・官公庁、研究機関等に配布する他、HPで送付依頼方法を公開し一般の人々にも提供しています。近年(2015年度以降)の調査研究のテーマは以下の通りです。
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浜の活性化に向けた取り組みの現状と課題 (2017年度終了)
本調査研究では、これまで実施されてきた漁村地域活性化対策の課題がどこにあるのか解明し、漁村地域の取り組みを効果あるものにするための条件を解明しました。
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我が国の水産物輸出に関する取り組みの現状と課題 (2018年度終了)
我が国の水産物輸出の現状を、統計資料、既往資料、実態調査により明らかにし、水産物輸出拡大に向けての課題や方策並びに、水産物輸出の拡大が国内漁業・加工業等に与える影響について検討しました。
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東日本大震災における漁村の復興問題 (2019年度終了)
本調査研究では、漁村の復興事業に関する具体的内容やプロセスを個別に検証して被災漁村での復興事業の現状と課題を明らかにすることを目的としています。被災地での継続的復興のあり方と被災地以外での事前防災のあり方に資する提言を行いました。
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沿岸漁業対象種の魚種変化に関する調査研究 (継続中)
近年、日本沿岸における漁獲状況が低迷してきていますが、その実態については明瞭ではありません。本調査研究では、水産資源の無駄のない活用方策を検討するための基礎データとするため、沿岸漁業の漁獲変化の実態を把握することを目的としています。